Ryo Kawada is showing recent work in a solo exhibition entitled Uroboros at Tokyo’s Bambinart Gallery.
Kawada, born in Nigata Prefecture in 1988, specialises in figurative portraits and landscapes that give the impression at first glance of being realistic representations with close attention to detail. In reality the works are marked by rough touches and the dark colours imbue the paintings with an atmosphere of disquiet which itself can be deceptive.
Below is the gallery’s Japanese text on this exhibition:
このたびBambinart Galleryでは、川田龍（かわだ・りょう）個展「ウロボロス」を開催いたします。
1988年、新潟県に生まれた川田は、現在東京造形大学4年に在籍し絵画を制作しています。2013年にターナーアワードで未来賞を、TAMA
ART COMPETITIONで天明屋尚賞をそれぞれ受賞しました。
主に人物や風景が具象的に描かれた作品は、一見細部をアルに描いている印象を与えますが、実際は荒いタッで構成されています。また暗い色彩でまとめられた作品
には不穏な空気が漂っていますが、決して暗いテーマをいたものではありません。例えばこれまでの作品を見も、事件性を感じる顔面の異物の正体は豆腐であったり、不吉な雲は綿菓子であったりすることが、タイトルか�
わかります。結果的には意味のないシーンを、意味深雰囲気の絵画に仕上げています。しかしその意味のない
シーンは、友人にモデルを頼み静物を用意し、場合によてはイメージに沿った背景を描いて設置するなどして際に準備したうえで、写生して描いています。
川田は、それっぽい嘘のシーンを実際につくって描くこによって、絵画の中の嘘くささを取り除いています。像上の光景を描くのではなく、眼前の光景をそのまま描く状態をつくることで、絵画の中に本物の嘘を描いてい�
のです。また本物の嘘を描くことによって、つくりもの嘘の存在をあばいています。雰囲気のある佇まいも、緊迫したワンシーンも、実際は背景にも前後にも深い意は何もない「無」です。しかし描かれたシーンは、意を持つことなく実際に存在していたものなのです。
神・自然・人間という仕切られたそれぞれの存在と意味考えるより、全体として循環している関係そのものがつの存在であると捉えた方がリアルに実感できるという
川田にとって、絵画は「作者の意図」「用意されたモチフ（モデル、静物、自然）」「描画する作者」「完成た絵画」が関係し循環する中で見えてくる人や自然、人
工物との関係の本質を探る行為なのでしょう。
どうぞご高覧ください。
Uroboros: Ryo Kawada. 1-16 November 2014. Closed Mondays and Tuesdays. B107 3331 Arts Chiyoda 6-11-14 Sotokanda Chiyoda-ku, Tokyo. T +81(0)3-6240-1973.
